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Laplace operator in infinite dimensional space (Japanese)

Yagisita, Hiroki

Abstract

We define Laplacian on the infinite direct product space and show that it is a self-adjoint operator.

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See discussions, stats, and author profiles for this publication at: https://www.researchgate.net/publication/361136526 無限次元空間上のLaplace作用素の変分法的定式化と自己共役性 Preprint · June 2022 DOI: 10.13140/RG.2.2.13100.33924 CITATIONS 0 1 author: Hiroki Yagisita Kyoto Sangyo University 19 PUBLICATIONS26 CITATIONS SEE PROFILE All content following this page was uploaded by Hiroki Yagisita on 07 June 2022. The user has requested enhancement of the downloaded file. 無限次元空間R∞上のLaplace作用素の 変分法的定式化と自己共役性 Hiroki Yagisita (Kyoto Sangyo University) 無限直積空間 R∞:= Qn∈NR上で Laplacian の類似物を LaxMilgramの定理のような変分法的方法で定義して、自己共役作用 素であることを示す。ここで、もっとも重要なのはSobolev空間 H1(R∞)に相当するような Hilbert 空間を定義することである。 そのために、HormanderがFourier積分作用素論の文脈において 導入した密度の平方根を用いる。ただし、ここでは、幾何学的 方法でなく、測度論的方法を用いて、密度の平方根の(Born と Heisenbergによる量子力学的波動関数の確率解釈に触発された) 少なくとも、解析学者にとっては極めて初等的な導入を与える。 全体を通して、(学部で学ぶことも充分にあり得るような)解析 学の基礎知識だけが必要である。 Variational formulation and self-adjointness of Laplace operator in infinite dimensional space R∞ In a variational method like Lax-Milgram theorem, we define Laplacian on the infinite direct product space R∞:= Qn∈NRand show that it is a selfadjoint operator. Here, the most important thing is to define Hilbert space that corresponds to Sobolev space H1(R∞). To do it, we use square root of density introduced by Hormander in context of Fourier integral operator theory. However, here, we use a measure-theoretic method rather than a geometric method to give a very elementary introduction at least for analyst (inspired by statistical interpretation of quantum mechanical wave function by Born and Heisenberg) of square root of density. All in all, only basic knowledge of analysis (as it is quite possible to study undergraduate) is required. ブレジス『関数解析』(産業図書) 藤原大輔『線型偏微分方程式論における漸近的方法』(岩波書店) 1 1密度の平方根 可測空間が与えられたとき、その可測空間上の実測度(符号つき測度)の 全体の集合に以下のように、まず、(一見、奇妙な?)和と実数倍を定めて、 実線形空間とする。さらに、内積を定めて、内積空間とする。 定義1:Xを可測空間とする。このとき、RM(X)で、Xの上の実測度 (符号つき測度)の全体の集合を表す。 ■ 以下の定義のために、p > 0(特に p= 2)のとき、x, y ∈Rに対して y=x|x|1 p−1⇐⇒ x=y|y|p−1 であることに注意する。 定義2(和):Xを可測空間、Φ,Ψ∈RM(X)とする。このとき、|Φ|を Φの全変動、|Ψ|をΨの全変動とする。有限測度 µを、可測集合 Eに対して µ(E) := |Φ|(E) + |Ψ|(E) で定める。ある f, g ∈L2(dµ)が一意に存在して、任意の可測集合 Eに対して Φ(E) = ZE f|f|dµ, Ψ(E) = ZE g|g|dµ である。Φ+Ψ∈RM(X)を、可測集合 Eに対して (Φ + Ψ)(E) := ZE (f+g)|f+g|dµ で定める。 ■ 定義3(実数倍):Xを可測空間、Φ∈RM(X)、c∈Rとする。このと き、cΦ∈RM(X)を、可測集合 Eに対して (cΦ)(E) := c|c|(Φ(E)) で定める。 ■ 命題4:Xを可測空間とする。このとき、RM(X)は実線形空間である。 証明: σ有限な測度 µ1, µ2について、f1|f1|dµ1=f2|f2|dµ2, g1|g1|dµ1= g2|g2|dµ2のとき (f1+g1)|f1+g1|dµ1= (f2+g2)|f2+g2|dµ2, cf1|cf1|dµ1= cf2|cf2|dµ2であることに注意すれば容易である。前者の等式を導くには、 µ(E) := µ1(E)+µ2(E)で定められるσ有限な測度µに対し、dµ1=ρ1dµ, dµ2= ρ2dµ として、µに関して、ほとんど至るところ、f1√ρ1=f2√ρ2, g1√ρ1= g2√ρ2であることから、前者の等式が従う。 ■ 2 定義5(内積):Xを可測空間、Φ,Ψ∈RM(X)とする。このとき、|Φ|を Φの全変動、|Ψ|をΨの全変動とする。有限測度 µを、可測集合 Eに対して µ(E) := |Φ|(E) + |Ψ|(E) で定める。ある f, g ∈L2(dµ)が一意に存在して、任意の可測集合 Eに対して Φ(E) = ZE f|f|dµ, Ψ(E) = ZE g|g|dµ である。hΦ,ΨiRM(X)∈Rを hΦ,ΨiRM(X):= ZX fgdµ で定める。 ■ 命題6:Xを可測空間とする。このとき、RM(X)は内積空間である。 証明: 命題4の証明と同様にして、σ有限な測度µ1, µ2について、f1|f1|dµ1 =f2|f2|dµ2, g1|g1|dµ1=g2|g2|dµ2のとき f1g1dµ1=f2g2dµ2である。 ■ 注意7:Xを可測空間とする。このとき、後の命題27で述べるように RM(X)はHilbert 空間である。この事実は、L2(dµ)の完備性に帰着させる 形で容易に確認できる。主結果の証明に我々はこの事実を特に用いないので、 証明は後に回す。 ■ 上で注意した RM(X)の完備性は未確認であるので、(議論の安全を企図 して)次のように定義する。 定義8:Xを可測空間とする。RM(X)で、RM(X)を完備化した Hilbert 空間を表す。 ■ 感想:因みに、以下の議論にはほとんど関係がないが、実測度(あるいは、 より一般に、複素測度)を密度の p乗根と見るには f|f|p−1dµ と書けば良い。 これをより印象付けるのに、例えば、fp √dµ といったように表記したりする ようである。つまり、(位相は変えずに)全変動のみについて p乗根を取っ ている。1 p+1 q= 1 のときの双対性は、hf|f|p−1dµ, g|g|q−1dµip,q := RXfgdµ とすれば良いであろう。ΦとΨが互いに特異であるときには、hΦ,Ψip,q = h¯ Φ,Ψip,q = 0 である。特に、δをRn上の Dirac 測度とし、g∈Lq(Rn)で Ψ = g|g|q−1dx1dx2···dxnとすると、hδ, Ψip,q =h¯ δ, Ψip,q = 0 である。例 えば、位置の量子測定で波束が「真に一点に収縮」してしまったとすると、 「Schrodinger 方程式に従って時間発展する状態のすべて」と全く無関係な状 態に移ってしまったことになる。何らかの作用で時間発展しない状態に移る とき、その作用を測定と呼称するのは一般に自然なのかもしれない。しかし ながら、「かなり性質の異なるものが混在して、量子測定と呼称されている」 ような気も何となくするようにも思われる。 ■ 3 2 Sobolev空間 H1(R∞) Rを可測集合族を位相的 σ加法族(位相空間 RのBorel 集合族)とする 可測空間とし、R∞でRの加算直積可測空間 Qn∈NRを表す。RM(R∞)は実 内積空間であり、RM(R∞)はその完備化である。 本節の主な目的は、RM(R∞)の適当な線形部分空間を定め、さらに、そこ に適当な内積を定めることで、H1(R∞)と呼ぶべき(と思われる)Hilbert 空間を定義し、さらに、それを用いて、R∞上の Laplace 作用素と呼ぶべき (と思われる)自己共役作用素を定義することである。次節で、 H1(R∞)(と 呼ぶべきと思われるその Hilbert 空間)が非可分であることを示す。 まず、Schwartz 超関数論における一般化された偏導関数の定義に倣って、 (実測度の)「平方根としての偏微分作用素」を導入するために、試験密度の 空間を定める。 定義9(C∞,2 0(R∞)):次を満たす Φ∈RM(R∞)の全体の集合を C∞,2 0(R∞) で表す。任意の n∈Nに対して、ある fn, µn, Lnが存在して、 (1) fnはR∞上の実数値可測関数であり、 (2) µnはR∞上のσ有限な測度であり、 (3) Φ = fn|fn|dx1dx2···dxndµn(xn+1, xn+2,···)であり、 (4) Ln∈(0,+∞)であり、 (5) 任意の (an+1, an+2,···)∈R∞に対して、関数 (x1, x2,··· , xn)7→ fn(x1, x2,··· , xn, an+1, an+2,···) がC∞ 0(Rn)に属し、この関数の台は [−Ln,+Ln]nに含まれ、 (6) 任意の α∈ {0,1,2,···}nに対して、 ∂|α|fn (∂(x1, x2,··· , xn))α∈L2(dx1dx2···dxndµn(xn+1, xn+2,···)) である。 ■ 補題10:C∞,2 0(R∞)はRM(R∞)の線形部分空間である。 証明: 命題4の証明と同様にできる。 ■ 定義11(L2(R∞)):C∞,2 0(R∞)のRM(R∞)における閉包を L2(R∞)で 表す。T, S ∈L2(R∞)に対して、hT, SiL2(R∞):= hT, SiRM(R∞)と定める。 ■ 命題12:L2(R∞)はRM(R∞)の閉線形部分空間である。L2(R∞)はHilbert 空間である。C∞,2 0(R∞)はL2(R∞)の稠密な線形部分空間である。 証明: 補題10から、明らか。 ■ 補題13(偏導密度の一意性):k∈N, T, S1, S2∈L2(R∞)とする。任意 のΦ∈C∞,2 0(R∞), n ∈ {k, k + 1, k + 2,···}, f, µ, L に対して、もしも 4 (1) fはR∞上の実数値可測関数であり、 (2) µはR∞上のσ有限な測度であり、 (3) Φ = f|f|dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)であり、 (4) L∈(0,+∞)であり、 (5) 任意の (an+1, an+2,···)∈R∞に対して、関数 (x1, x2,··· , xn)7→ f(x1, x2,··· , xn, an+1, an+2,···) がC∞ 0(Rn)に属し、この関数の台は [−L, +L]nに含まれ、 (6) 任意の α∈ {0,1,2,···}nに対して、 ∂|α|f (∂(x1, x2,··· , xn))α∈L2(dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)) であるならば、 hS1,ΦiL2(R∞)=−T, ∂f ∂xk ∂f ∂xk dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)RM(R∞) , hS2,ΦiL2(R∞)=−T, ∂f ∂xk ∂f ∂xk dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)RM(R∞) であるとする。このとき、S1=S2である。 証明: 任意のΦ∈C∞,2 0(R∞)に対して、あるn∈ {k, k+1, k+2,···}, f, µ, L が存在して、(1), (2), (3), (4), (5), (6)を満たす。よって、任意のΦ∈C∞,2 0(R∞) に対して、hS1−S2,ΦiL2(R∞)= 0 である。命題12より、S1=S2である。■ 補題13より、次のように偏導密度を定義することができる。 定義14(偏導密度):k∈N, T, S ∈L2(R∞)とする。任意のΦ∈C∞,2 0(R∞), n∈ {k, k + 1, k + 2,···}, f, µ, L に対して、もしも (1) fはR∞上の実数値可測関数であり、 (2) µはR∞上のσ有限な測度であり、 (3) Φ = f|f|dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)であり、 (4) L∈(0,+∞)であり、 (5) 任意の (an+1, an+2,···)∈R∞に対して、関数 (x1, x2,··· , xn)7→ f(x1, x2,··· , xn, an+1, an+2,···) がC∞ 0(Rn)に属し、この関数の台は [−L, +L]nに含まれ、 (6) 任意の α∈ {0,1,2,···}nに対して、 ∂|α|f (∂(x1, x2,··· , xn))α∈L2(dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)) であるならば、 5 hS, ΦiL2(R∞)=−T, ∂f ∂xk ∂f ∂xk dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)RM(R∞) であるとする。このとき、Sを∂T ∂xk で表す。 ■ 定義15(H1(R∞)): (1) 次を満たす T∈L2(R∞)の全体の集合を H1(R∞)で表す。任意の k∈Nに対して ∂T ∂xk が存在して、さらに、 X k∈N∂T ∂xk ,∂T ∂xkL2(R∞) <+∞ である。 (2) T, S ∈H1(R∞)に対して、 hT, SiH1(R∞):= hT, SiL2(R∞)+X k∈N∂T ∂xk ,∂S ∂xkL2(R∞) と定める。 ■ 補題16:H1(R∞)はL2(R∞)の線形部分空間である。 証明: 容易である。 ■ 定理17:H1(R∞)はHilbert 空間である。 証明: H1(R∞)は内積空間である。{Tn}nをH1(R∞)のCauchy 列と する。このとき、ある S∈H1(R∞)が存在して、limnTn=Sであることを 示す。 ある S∈L2(R∞)が一意に存在して、limnkTn−SkL2(R∞)= 0 である。 L2(R∞)のある列 {Rk}k∈Nが一意に存在して、任意の k∈Nに対して、limn    ∂Tn ∂xk−Rk  L2(R∞)= 0 である。任意の k∈N,Φ∈C∞,2 0(R∞), n ∈ {k, k + 1, k + 2,···}, f, µ, L に対して、もしも (1) fはR∞上の実数値可測関数であり、 (2) µはR∞上の σ有限な測度であり、 (3) Φ = f|f|dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)であり、 (4) L∈(0,+∞)であり、 (5) 任意の (an+1, an+2,···)∈R∞に対して、関数 (x1, x2,··· , xn)7→ f(x1, x2,··· , xn, an+1, an+2,···) がC∞ 0(Rn)に属し、この関数の台は [−L, +L]nに含まれ、 6 (6) 任意の α∈ {0,1,2,···}nに対して、 ∂|α|f (∂(x1, x2,··· , xn))α∈L2(dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)) であるならば、任意の m∈Nに対して ∂Tm ∂xk ,ΦL2(R∞) =−Tm,∂f ∂xk ∂f ∂xk dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)RM(R∞) であるので、 hRk,ΦiL2(R∞)=−S, ∂f ∂xk ∂f ∂xk dx1dx2···dxndµ(xn+1, xn+2,···)RM(R∞) である。よって、任意の k∈Nに対して、 ∂S ∂xk=Rkである。これより、さら に、任意の k∈Nに対して、limn   ∂Tn ∂xk−∂S ∂xk  L2(R∞)= 0 である。ところが、 任意の K, m ∈Nに対して、 K X k=1 ∂Tm ∂xk ,∂Tm ∂xkL2(R∞)≤sup n∈NhTn, TniH1(R∞) であるので、任意の K∈Nに対して、 K X k=1 ∂S ∂xk ,∂S ∂xkL2(R∞)≤sup n∈NhTn, TniH1(R∞) である。S∈H1(R∞)である。 ε > 0とする。ある Nが存在して、 n≥N, m ≥N=⇒ kTn−TmkH1(R∞)<ε 2 である。任意の K∈Nに対して、 n≥N, m ≥N =⇒ hTn−Tm, Tn−TmiL2(R∞)+ K X k=1 ∂Tn ∂xk−∂Tm ∂xk ,∂Tn ∂xk−∂Tm ∂xkL2(R∞) <ε 22 であるので、 7 n≥N =⇒ hTn−S, Tn−SiL2(R∞)+ K X k=1 ∂Tn ∂xk−∂S ∂xk ,∂Tn ∂xk−∂S ∂xkL2(R∞)≤ε 22 である。よって、 n≥N=⇒ kTn−SkH1(R∞)≤ε 2< ε である。 ■ 定義18(H0(R∞)):H1(R∞)のL2(R∞)における閉包を H0(R∞)で表 す。T, S ∈H0(R∞)に対して、hT, SiH0(R∞):= hT, SiL2(R∞)と定める。 ■ 命題19:H0(R∞)はL2(R∞)の閉線形部分空間である。H0(R∞)はHilbert 空間である。H1(R∞)はH0(R∞)の稠密な線形部分空間である。任意の T∈ H1(R∞)に対して、kTkH0(R∞)≤ kTkH1(R∞)である。 証明: 命題12と補題16から、明らか。 ■ 定理20(楕円型方程式):任意のf∈H0(R∞)に対して、あるu∈H1(R∞) が一意に存在して、次を満たす。任意の φ∈H1(R∞)に対して、 hu, φiH1(R∞)=hf, φiH0(R∞) である。 証明: 定理17と命題19から、(Riesz の定理より)明らか。 ■ 定義21:f∈H0(R∞)とする。このとき、(1 − 4R∞)−1fで、任意の φ∈H1(R∞)に対して hu, φiH1(R∞)=hf, φiH0(R∞)である u∈H1(R∞)を 表す。 ■ 補題22:(1 −4R∞)−1はH0(R∞)から H1(R∞)への線形写像で、単射 である。任意の f∈H0(R∞)に対して、k(1 −4R∞)−1fkH1(R∞)≤ kfkH0(R∞) である。 証明: 線形写像であることについては、容易である。 (1−4R∞)−1f= 0であるとすると、任意のφ∈H1(R∞)に対してhf, φiH0(R∞) = 0 であるので、hf, fiH0(R∞)= 0 である。単射である。 k(1 − 4R∞)−1fk2 H1(R∞)=hf, (1 − 4R∞)−1fiH0(R∞)≤ kfkH0(R∞)k(1 − 4R∞)−1fkH0(R∞)≤ kfkH0(R∞)k(1 −4R∞)−1fkH1(R∞)である。 ■ 定義23 (Laplace 作用素):uは(1 −4R∞)−1の値域に属するとする。こ のとき、4R∞u∈H0(R∞)を 4R∞u:= u−((1 −4R∞)−1)−1u で定める。 ■ 8